ソフトウェアの品質保証に関わる業務を行うQAエンジニアへの転職を考える方もいらっしゃるかもしれません。
資格の勉強をすることにより、QAエンジニアに転職後も活躍できる知識が身に付きます。
転職に役立つ資格が分かれば目標を持つこともできるでしょう。
この記事ではQAエンジニアに役立つ資格を解説します。
資格取得のメリットや資格を活かして転職する方法も紹介しますので参考にしてください。
QAエンジニアとして取得したい資格を解説
Contents
QAエンジニアとして取得したい資格を解説します。
QAエンジニアは様々な知識が必要だといわれる業種です。
IT系の資格を取得することによって自分自身のスキルや知識の証明にもなります。
QAエンジニアへの転職をする際にはアピールポイントにもなりますので参考にしてください。
資格を取るメリット
IT系の資格を取得すれば自分自身のスキルや知識の証明になります。
転職の面接で「資格を有しています」と伝えることによって具体的なスキルや知識の提示になるでしょう。
企業の採用担当者は応募者が求める人材のレベルであるかどうかを知りたいと思っているのです。
資格を提示すれば求める人材かどうかを判断する基準にできるでしょう。
資格を取得すると転職時に有利になるということは十分なメリットといえます。
また資格取得のための勉強で転職後も活躍できる知識も身に付きます。
資格は必須なのか
QAエンジニアへの転職では資格を取得していると有利になることがあります。
しかし資格がなければQAエンジニアとして活動できないというわけではありません。
資格を持たずに転職した後、業務を行いながら資格を取得する女性も多くいます。
転職の際は資格取得を目指しているという学習意欲をアピールすると良いでしょう。
IT業界は常に新しい情報や技術が出てきます。
そのため自ら学ぶ姿勢は採用担当者に良い印象を与えるでしょう。
IT検証技術者認定試験
IT検証技術者認定試験(IVEC)はテストエンジニアの資格試験です。
品質保証業務をする際にソフトウェアをテストする必要があるQAエンジニアにはおすすめの資格になっています。
IT検証技術者認定試験について解説しますので参考にしてください。
資格の特徴
IT検証技術者認定試験は一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)が主催する資格制度です。
特徴のひとつとしてテストの現場における実務を重視しています。
キャリアレベルごとに実務力を問うような記述式試験がありますので実際の現場で安心して仕事ができる実力を証明できるといえるでしょう。
試験の難易度
IT検証技術者認定試験にはレベルごとに試験が設けられています。
各レベルの想定している人物像や役割は以下の通りになります。
- IT検証技術者レベル1はテスト実行者を想定
- IT検証技術者レベル2はテスト実行の取りまとめる人物
- IT検証技術者レベル3はテスト実装からテスト詳細設計者
- IT検証技術者レベル4はテスト詳細設計者
- IT検証技術者レベル5はPM・技術リーダーを想定
- IT検証技術者レベル6は上級PM・プロジェクト最終責任者
- IT検証技術者レベル7は研究者・上級コンサルタント
レベル1はテスト実行や不具合報告を行う役割の想定です。
レベルが上がるにつれテスト実行のまとめや管理・テスト詳細の設計など重要な役割になります。
レベル7は研究者や上級コンサルタントの想定です。
ソフトウェア品質技術者資格試験
ソフトウェア品質技術者資格認定は一般財団法人日本科学技術連盟が主催する資格制度になります。
ソフトウェアの品質向上に関する知識を効果的に身に付けることを目的に創設されました。
ソフトウェア品質向上のためにはチーム全員が知識を身に付けることが必要だといわれており、この資格取得を推奨する企業も多いです。
この章ではソフトウェア品質技術者資格試験について解説します。
資格の特徴
この資格は、すべてのソフトウェア技術者が品質技術を身に付けて実践することにより品質が向上することを目的としています。
企業として体質の強化や改善につなげることができるといえるでしょう。
個人としてはソフトウェア品質力の証明になります。
専門知識を有していると証明できれば転職にも有利になるでしょう。
品質保証部門だけではなく開発者やテストエンジニアなども対象にしているという特徴があります。
試験の難易度
現在は初級・中級の試験が設定されています。
初級ソフトウェア品質技術者資格試験については、出題形式は選択問題が40問とされます。合格ラインは70%程度です。
中級ソフトウェア品質技術者資格試験については選択式25問と記述式17問が出題されます。
記述式は穴埋めや説明・解説などの形式が設定されていますのでどの問題にも対応できるような勉強が必要になるでしょう。
受験資格は設けられていませんので、初級資格を所持していなくても中級を受けることが可能です。
JSTQB
JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)は技術力を向上させるきっかけとして開始された資格制度です。
システムのトラブルにおいて「テスト不足」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
このテスト不足はテスト技術の低迷を意味しているともいわれています。
JSTQBの資格取得に向けて勉強することによりテスト技術の知識を得ることができるでしょう。
QAエンジニアへの転職の際もアピールできる資格といえます。
資格の特徴
この資格はISTQBを通じてISTQB連携のテスト技術者資格と相互認証を行っています。
そのため海外でも通じる資格だといえるでしょう。
ソフトウェアの品質向上に欠かせない知識が問われる試験になります。
この資格の学習をすることによりQAエンジニアとして必要な知識を学ぶことができるでしょう。
試験の難易度
日本ではAdvanced Level・Foundation Levelの試験を受けることができます。
Foundation Levelは選択式の問題が40問出題されます。問題のレベルはソフトウェアに関する基礎的な知識です。
合格率は50%を越える程度だといわれています。
Advanced Levelを受験するためにはFoundation Levelの合格が必要です。
Advanced Levelはプロジェクトのマネジメントなどの問題も含めて出題されます。
Foundation Levelの範囲の問題も出題されますので対策が必要になるでしょう。
またAdvanced Levelを受験するためにはFoundation Levelの合格に加えて3年以上の業務経験も必要です。
出題数も65問と多く、合格率もFoundation Levelと比べるとかなり低くなります。
JSTQBは品質向上に欠かせない知識が身に付くためQAエンジニアを目指すのであれば勉強しておくのも良いでしょう。
上記以外に持っていると便利な資格
QAエンジニアは他にも多くの知識を求められることがあります。
上記以外にも以下のような資格を持っていると便利です。
- QC検定
- TOEIC/TOEFL
QC検定は品質管理の知識を問われる試験になります。レベルは1級から4級まで準1級を含む5段階です。
QAエンジニアはIT関連の情報が必要になる場合があります。
英語を理解できれば海外からの情報もすぐに取り入れることができるでしょう。
TOEICやTOEFLといった英語力を証明する資格があれば外資系の企業への転職もしやすくなります。
資格を活かしてQAエンジニアになるために
QAエンジニアへの転職に有利な資格は多くあります。資格を持っているに越したことはありません。
しかし資格をただ持っているだけでは転職の際の十分なアピールになるとはいえないでしょう。
転職の面接で大切なポイントは企業が求めている人材であると伝えることです。
そのためには取得した資格をうまくアピールできるようにしておきましょう。
スキルを棚卸ししよう
企業の採用担当者は必要とするスキルを持った人材を探しています。
そのため転職で重要になるのは企業の求めるスキルを自分が持っているかどうかです。
企業に対して「転職後に活躍できる人材です」とアピールするためには、企業が求めるスキルを提示する必要があるでしょう。
自分のスキルが応募する企業とマッチしているかどうかを考えるためにもスキルの棚卸しは必要です。
自分のスキルを整理して、今後どのように活躍していきたいのかを考えましょう。
転職エージェントを活用しよう
多くの資格の中から企業にマッチしたものを選ぶことは難しいです。
自分の持つスキルが応募先の企業で必要とされているのかどうか不安がありましたら転職エージェントを活用するのも手です。
転職エージェントからは多くのアドバイスを貰うことができます。
有利になる資格の情報も自分ひとりで考えるよりしっかりと見定めることができるでしょう。
自分に合った企業の求人を知ることもできますので転職エージェントを活用して転職を成功させてください。
QAエンジニアが活躍できる場所
QAエンジニアが活躍できる場所は多くあります。
納品前の商品をテストして不具合を発見するQAエンジニアは開発の現場ではなくてはならない存在です。
商品の品質を保つことが売上に繋がっていきます。
そのためQAエンジニアの需要は高まっているといえるでしょう。
IT業界全般
QAエンジニアを必要とする IT企業は多いです。
ハードウェアの需要はもちろんのことソフトウェアでの需要も高まっています。
システムが大きくなればなるほど、開発の1工程としてテストをするだけでは商品の品質は保てません。
今後IT業界が成長すると供にQAエンジニアの需要も高まるでしょう。
商品開発をしているIT企業全般にQAエンジニアが活躍できる場所があります。
ゲーム業界
ゲーム業界でのQAエンジニアの需要も高まっています。
コンシューマーゲーム開発はもちろんのこと、アプリゲームやインディーゲーム業界でもQAエンジニアの需要は高いです。
ゲームを手掛ける企業が増えるほどゲーム業界の競争は激しくなっているといえるでしょう。
今やゲームは子供だけのものではありません。
気軽に課金できるゲームも多く存在するため、不具合や整合性の取れないシステムに対してユーザーの目は厳しくなります。
そのため品質保証の工程はとても重要だと考える企業も多いです。
ベンチャー企業
多くのベンチャー企業でもQAエンジニアの需要が高まっています。
アプリ開発や自社ソフトウェアの開発を考えるベンチャー企業は多いです。
世に出すソフトウェアは一度品質を落としてしまうとユーザーからの信頼を失ってしまいます。
まだあまり実績のない企業であっても品質の低いものを余に出すわけにはいかないのです。
そのためQAエンジニアはなくてはならない存在となるでしょう。
人材を1から集めるベンチャー企業にもQAエンジニアとして活躍できる場所があるといえます。
・IT業界全般
・ゲーム業界
・ベンチャー企業
QAエンジニアが資格以外に持っておきたいスキル
QAエンジニアが持っておきたいスキルは以下のようなものがあります。
- プログラミングスキル
- ソフトウェア開発の知識
- コミュニケーション能力
プログラミングスキルがあればどのように設計されたものであるのかを推測できます。
商品の理解力にも繋がりますし品質保証の精度も上がるでしょう。
QAエンジニアはソフトウェア開発工程のどの部分で不具合が起きているのかを推測できるとより良いフィードバックを返せます。
そのためソフトウェア開発の知識は持っておきたいスキルといえるでしょう。
QAエンジニアは開発や設計といった他部所のエンジニアとコミュニケーションをとる必要があります。
コミュニケーション能力があれば円滑な業務ができるでしょう。
転職の悩みは転職エージェントに相談しよう
QAエンジニアへの転職で気になる点や悩みがありましたら転職エージェントにご相談ください。
ひとりで悩みを抱えていると貴重な時間が無駄になることもあるでしょう。
転職エージェントからの適切なアドバイスがあれば悩みが解消できるかもしれません。
転職エージェントを活用して時間を有効に使いましょう。
転職活動をスムーズに行えば自分に合った企業を探すことも可能です。
まとめ
QAエンジニアの需要は高まっています。
QAエンジニアに役立つ資格は多くありますので、自分の目標を決めて取り組むのも良いでしょう。
もし転職について不安がありましたら転職エージェントを活用してください。
必要な資格や企業の情報などのアドバイスがもらえます。
資格をうまく活用して転職に成功すれば転職後も活躍できるでしょう。