近年ではプログラミングがより一般的になりつつあり、個人でアプリを開発することも珍しいことではなくなってきました。
また、これから需要が高まるであろうアプリ開発エンジニアへの転職を考えている人もいるでしょう。
しかし、プログラミングに使用する言語は種類が多く、どれを選べばよいか悩んでしまうところです。
そこで、この記事ではAndroidアプリの開発のために使用される言語について詳しく解説していきます。
各言語の特徴や、どのように言語を選んだらよいかなどについて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
Androidアプリ開発で使用される言語を解説
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Androidアプリを開発しようと考えた場合、まずはどのプログラミング言語を用いるかという選択肢があります。
ただでさえ種類が豊富なのに、それぞれメリットもデメリットもあり、どれを選ぶか迷ってしまうことも多いでしょう。
ここでは、それぞれの言語の特徴を踏まえ、プログラミング言語の選び方について詳しく解説していきます。
また、アプリ開発における重要なポイントも紹介していますので、ぜひ参考にして今後のアプリ開発に活かしてみてください。
Androidアプリ開発で使用される言語「Java」
Androidアプリの開発で最もよく使用される言語として、「Java」が挙げられます。
Javaは幅広い場面で利用されているため、名前を聞いたことがあるという人も多いでしょう。
Webブラウザ用のプログラミング言語「JavaScript」と名前は似ていますが、それとは全く別物です。
Javaの特徴について詳しく見ていきましょう。
言語の特徴
Javaの特徴としては、「Google三大言語」の1つにも数えられ、Androidアプリの開発に最も広く使われているという点です。
OSを選ばず、WindowsやMacなどどんなOS環境でも利用できるのが強みとされています。
C言語をもとにしており、様々なことができる万能の言語である点も大きな特徴といえるでしょう。
ただしできることが多岐にわたる分、初心者には学ぶのが少し難しいという点がデメリットでもあります。
しかし学習するための書籍や学習サイトも多く、やる気さえあれば独学で習得することも可能です。
言語が使われているサービス
JavaはAndroid自体に使用されているほか、Androidアプリの開発に用いられています。
その他にも業務用システムやWebサービス・ゲームアプリなど幅広く開発に利用されているのが特徴です。
その他のサービスの代表としては、Webサービスの「Twitter」やゲームアプリの「Minecraft」が挙げられます。
Androidアプリ開発で使用される言語「Kotlin」
Androidアプリの開発で使用される言語として、「Kotlin」も代表的です。
Kotlinは2011年に開発された比較的新しい言語で、初心者でも利用しやすいプログラミング言語といえます。
Kotlinの特徴について詳しく見ていきましょう。
言語の特徴
Kotlinは簡単にいえばJavaをもっと簡潔にして使いやすくした言語です。
Javaとの互換性があり、Javaのコードを使用することもできます。
それでいてJavaよりも多くの機能が使えるため、未経験者でも学びやすいという利点があるのが特徴です。
しかし新しい言語のためまだ使用頻度が少ないことや、学習のために参照できる情報がまだまだ少ない点がデメリットになります。
アプリの開発に限定すればおすすめですが、もしプログラミングを深く学びたいのであればJavaを先に学ぶほうがいいでしょう。
言語が使われているサービス
KotlinはAndroidの公式で開発を後押しされているため、様々なAndroidアプリの開発に多く用いられています。
「Yahoo!」や「LINE」に関連するアプリがその代表的なものといえるでしょう。
それ以外にもサーバーサイドで利用されるなど、今後使用範囲が広がっていくことが予想されます。
Androidアプリ開発で使用される言語「C言語」
「C言語」は1972年から長く使用されている歴史ある言語で、今でも多くのシステムで広く利用されています。
名前が似ている「C++」はC言語との互換性がありますが、「C#」は全く違う言語になりますので注意が必要です。
C言語の特徴について詳しく見ていきましょう。
言語の特徴
C言語はOSからソフトウェアの開発まで非常に多岐にわたり使用されている言語です。
Javaの元になっていることもあり、C言語を先に学んでおくことでJavaを習得しやすくなるという利点があります。
処理速度が速く安定したアプリが作れるうえ開発の自由度も高く、そのため広く普及しているのが特徴です。
しかしその分コンピューターに関する多くの知識が必要となるため、初心者には少し習得が難しい言語ともいえます。
とはいえ、書籍やネット上で入門用の情報が多く出回っているため、気軽に学び始めることはできるでしょう。
言語が使われているサービス
C言語は特に汎用性に優れているため、アプリの開発以外にも広く使用されています。
その用途はロボットや身の回りの電化製品・OSなどと様々です。
C言語はアプリの開発に比較的時間を要するため、基幹システムやWEBアプリの一部に使われることが多いでしょう。
上記以外でAndroidアプリ開発に使用される言語
これまでに挙げたもの以外で、Androidアプリの開発によく使用される「Ruby」という言語があります。
「Ruby」は日本生まれの言語で、比較的学習が容易なうえ効率よく開発できるため、入門にもおすすめの言語です。
「Ruby on Rails」というフレームワークを活用することで、自分でコードを書かなくてもいろいろな機能が実装できます。
開発のコスト削減やスピードアップを重視する流れになれば、Rubyの需要はこれからますます大きくなるでしょう。
「価格.com」や「食べログ」といった身近なサービスや、ニュースアプリの「SmartNews」などに利用されています。
初心者におすすめの「Ruby」という言語もAndroidアプリ開発に利用されています。
Androidアプリの種類
一口にAndroidアプリといっても、その特徴によって以下の3種類に分かれています。
- Webアプリ
- ネイティブアプリ
- ハイブリットアプリ
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
Webアプリ
Webアプリは端末にインストールしなくてもWebブラウザ上で利用できるアプリのことを指します。
フレームワークが使えるため、効率よく開発できるのが特徴です。
またPWA(Progressive Web Apps)を使用することで、Web上でもネイティブアプリのような性能のアプリが作成できます。
インストールの必要がなく、様々な端末で手軽に最新の情報を利用できるのが1番の利点といえるでしょう。
ただしインターネット接続が必要になることと、ブラウザ機能に準拠するため通知機能などが使えない点については注意が必要です。
ネイティブアプリ
端末にインストールして利用するアプリのことをネイティブアプリといいます。
プッシュ通知やカメラ機能など、端末に搭載された機能を利用できるため、Webアプリに比べできることが多いのが魅力です。
さらに、オフラインでも端末上で使用可能な点が大きなメリットといえるでしょう。
ただしリリースの際にはアプリストアを仲介するため、審査の手間や手数料がかかってしまうのが難点です。
さらに、AndroidアプリだけでなくiPhoneアプリも作成する場合には、その分のコストもかかることになります。
ハイブリットアプリ
Webアプリとネイティブアプリを組み合わせたアプリのことをハイブリットアプリと呼びます。
ネイティブアプリと同様端末にインストールして利用しますが、中身はWeb上のデータを参照しているという点が特徴です。
Webアプリ作成の技術があればOSの制限を受けずに開発できるのが大きな利点といえるでしょう。
ただし、現状ではネイティブアプリほどの機能の実装が難しいという点がネックです。
アプリ開発言語の選び方
アプリを開発するための言語はどのように選んだらよいのでしょうか。
言語を選ぶ基準はいろいろありますが、将来的なことを考えて年収基準で選ぶという方法があります。
また、初心者であれば学びやすさで選んだ方が挫折しづらいためおすすめです。
それぞれの基準について詳しくみていきましょう。
年収基準で選ぶ
使用する言語によって、市場の大きさや需要などの関係から、年収の目安を導き出すことができます。
プログラミング言語ごとの年収ランキングを見てみると、上から順にPython・Kotlin・Rubyと並んでいるようです。
その順位を基準とすれば、Androidアプリの開発の場合はKotlinやRubyを選ぶのがおすすめといえるでしょう。
ただし年収ランキングには入っていませんが、実際に案件が多いのはJavaというデータもあります。
Javaを学んでおけば、開発したいのに案件がないという事態は免れるでしょう。
学びやすさで選ぶ
初心者の場合は特に、すぐに学べてアプリの完成までたどり着きやすいという点は重要です。
モチベーションの向上にもつながるため、学びやすさで選ぶのもいいでしょう。
Rubyは日本で開発され、コードがシンプルで直感的にコーディングできるのが大きな魅力です。
「プログラミングを楽しむ」ことを目的に開発されたため、初心者でも学びやすい言語といえるでしょう。
以上のことから、学びやすさで選ぶのであればRubyを選ぶことをおすすめします。
Androidのアプリ開発において重要なこと
アプリを開発する際に重要なポイントについて、ここで改めて確認しておきましょう。
まずはアプリの完成形を考えるところから始めるのがベストです。
どのようなアプリを作りたいかというゴールから逆算して、そこに必要な機能を考えていきます。
そして、その機能を実装するためのコーディングスキルを身につけていきましょう。
アプリの完成形を考える
まずはどんなことができるアプリを作りたいかを考えるところからアプリ開発が始まります。
具体的に、「誰の」「どんな課題」を解決したいかを考えていくことが重要です。
自分がユーザーになったつもりで、便利で使いやすいアプリをイメージしてみるといいでしょう。
そこから必要になる機能を組み立てていくことで、実際に利用したくなる魅力的なアプリを開発することができます。
必須な機能のプログラムを起点に考える
どんなアプリを開発したいかが決まったら、次はそのアプリに必要な機能を実現できるプログラムを考えていきます。
全体の設計から細部へと工程を分けて組み立てることで抜けや漏れを防ぎ、痒い所に手が届くアプリに仕上がるでしょう。
レイアウトやデザイン・システム部分までしっかり決めておかないと後々困ることになるので、きちんと決めておくことが重要です。
そのうえで、どんな値を入力したらどんな値を返すかを細かく考えていくという手順になります。
コーディングスキルを身に付ける
設計したプログラムを実装するために、いよいよコードを書いていくことになります。
「この機能を実装したい」という明確な目的があれば、そのためのコードを学ぶモチベーションにつながるでしょう。
そういった目的意識を持ったうえで、開発に必要となるコーディングスキルを身につけていきます。
とはいえ、初めから完璧なコーディングができるとは考えない方がいいでしょう。
プログラミングにエラーはつきものですから、その都度修正していけば問題ありません。
転職の悩みは転職エージェントに相談しよう
ここまでAndroidアプリの開発について、初心者でも学びやすいようお伝えしてきました。
しかし、実際にその知識を使ってアプリ開発エンジニアへの転職を考えているのであれば、転職エージェントに相談してみましょう。
個人で取り組みやすい言語の選び方と、転職に役立つ言語の選び方では優先順位が異なることもあります。
プロのエージェントに相談することで、転職を成功させるためのスキルの身につけ方を効率よく知ることが可能です。
転職エージェントは無料で利用できますので、十分に活用して転職活動に役立てましょう。
まとめ
Androidアプリの開発に使用される言語は、Java・Kotlin・C言語・Rubyなどが挙げられます。
アプリの種類としてはWebアプリ・ネイティブアプリ・ハイブリットアプリの3種類があるため、用途に応じて選択しましょう。
言語の選び方については、年収基準で選ぶ方法と学びやすさで選ぶ方法があります。
年収基準で選ぶなら、KotlinやRubyを選ぶか、案件の多いJavaがおすすめです。
学びやすさで選ぶなら、初心者はRubyを選択するのがいいでしょう。
アプリ開発の際には、まず完成形を考えてから設計を作り、そこからコーディングに入ることが重要です。
これらのことを考慮しながら自分にぴったりの言語を身につけることで、そのスキルをぜひ転職に活かしましょう。