IT業界はめまぐるしい進歩を遂げ、今も変貌を続けています。
そうしたなかでさまざまな専門性を持ったエンジニアが仕事をして、それをマネジメントできるマネージャーの存在が重要になってきています。
今回紹介するエンジニアリングマネージャーはプロジェクトの責任者であり、エンジニアの支援や教育にも携わります。
それでは、エンジニアリングマネージャーの仕事内容・役割・適性・将来性について解説します。
エンジニアリングマネージャーの仕事内容
Contents
エンジニアリングマネージャーとは、エンジニアとプロジェクトで起こりうる技術的判断をして、
生産性の向上を目指し、職場の環境整備を進めるなどが主な仕事です。
エンジニアリングマネージャーは技術系のマネジメントが仕事と捉えられがちですが、
プロジェクト全体を網羅する技術だけでなくエンジニアのマネジメントも行います。
それではエンジニアリングマネージャーの仕事をいくつか紹介しましょう。
働く環境の整備
エンジニアリングマネージャーの仕事のひとつに、エンジニアが働きやすい職場環境整備作りがあります。
例えば、エンジニアの仕事の効率を考えてシステム開発を進める上で便利なツールを導入することも検討します。
ほぼ一日エンジニアはPCの前で仕事をするので作業に集中できるよう、座り心地の良い椅子やデスクを発注したりもするのです。
また、福利厚生や社内規則への意見を述べたりすることもあります。
こうした職場環境整備は女性のような心配りができるきめ細かい人がいいでしょう。
プロジェクトの課題調整
エンジニアリングマネージャーは課題調整能力が必要です。
大きなプロジェクトを抱えるとチーム内だけでなく関連部署も含めて工程の調整が必要になります。
時にはいくつかの小さなプロジェクトも同時進行する場合もあります。
こうした際に優先順をどうつけるかエンジニアリングマネージャーが判断します。
また、プロジェクトにかかわる人員の配置と進捗状況に応じた追加的な調整もあります。
常に開発現場の状況を把握し、プロダクトのクオリティを落とさないようにコストも考慮し、折り合いをつけることが大切です。
採用活動
大規模なプロジェクトは人繰りが重要ですが人員が不足する場合は、適宜社内から人選するか外部から採用することも必要になるでしょう。
エンジニアリングマネージャーは人事の権限を持っています。
プロジェクトへの適性・協調性・チーム内でのコミュニケーション能力・経験などを判断して書類選考や面談を実施してエンジニアを採用します。
採用活動は人事部をはじめ関連する部署と調整しながら進めなければなりません。
また、採用後はフォローアップ研修などを充実することで早くチームに馴染めるようにケアする事も大切です。
各メンバーのマネジメント
エンジニアリングマネージャーの仕事で重要なのが、エンジニアのマネジメントです。
エンジニア次第でプロジェクトのクオリティが決まるといってもいいでしょう。
そのためエンジニアにやる気を出させるため目標設定と達成評価も必要です。
面談してエンジニアとしてのキャリアアップについてきめ細かなケアするのもエンジニアリングマネージャーの仕事です。
また、各メンバーの底上げのため勉強会を開くなどしてスキル向上を心がけます。
こうしたピープルマネジメントもエンジニアリングマネージャーには必要な素養です。
システム開発への投資計画の提案
システム開発には人的、ハードウェアおよびソフトウェアの投資が欠かせません。
システム開発への投資には事業としての要素だけでなく、開発現場でしかわからない知見もあります。
システム開発への投資計画の提案は経営者のビジネススキルだけでは対応できないため、エンジニアリングマネージャーの判断が求められます。
エンジニアリングマネージャーの役割
エンジニアリングマネージャーの役割は組織の大きさによっていくつかに分けられます。
担当するプロジェクトの技術的な課題、判断および生産性向上と各メンバーのスキルアップ、技術的負債と解消などが大きな役割です。
各メンバーのスキルアップに欠かせないのは、エンジニアが目標を持ってモチベーション高く活動するためのフォローをすることです。
エンジニアチームの生産性の最大化
エンジニアチームの生産性を最大化するためには技術を導入したり、ハードウェアをそろえるなども必要です。
また、エンジニアのきめ細かいフォローがモチベーションを持続させるために大事になります。
技術的負債の受け入れと解消
技術的負債とは本来開発を行うべき状態からかけ離れた状態のことを示します。
時としてエンジニアのやる気を失わせるリスクもあるのが技術的負債です。
原因は不必要なコードや言語、開発環境がもともとクライアントの環境と異なることから生じたりします。
その結果バグ、プログラムエラーが頻発する状態となります。
こうした状態は全くゼロにはできないので受け入れて解消に向けて努力するしかありません。
そのため、エンジニアリングマネージャーはどのくらい負債が解消できるか判断をしなければなりません。
決定事項の摩擦を解消
エンジニアリングマネージャーは納期や仕様の変更が起こると関係者に技術的な助言をしなければなりません。
納期や仕様の変更とは、クライアントが技術的なことは分からなくて変更を依頼して来ることを指します。
営業担当者も必ずしも技術に明るい人ばかりではありません。
安易にクライアントの要望を受け入れてしまうこともあるのです。
そうした場合に、エンジニアリングマネージャーは、仲介役として決定事項の摩擦を解消するため、適切にマネジメントします。
つまり、営業とシステムまわりの人間の摩擦を解消することで開発環境がうまく機能するようになるのです。
プロダクトマネージャーとの関連性
エンジニアリングマネージャーとプロダクトマネージャーはお互い連携し、補完し合う関係です。
例えばプロダクトマネージャーはプロダクト立ち上げ時にキックオフミーティングで、スペックや機能を文章にしてわかりやすく示します。
なぜこのプロダクトを開発するのか関係者にプレゼンテーションをするのです。
認識の相違が原因で、プロダクトに支障が出ないようにするためです。
一方、技術面から意見やアドバイスをエンジニアリングマネージャーがします。
プロダクトマネージャーとエンジニアとの間の齟齬が生じた時の調整役もエンジニアリングマネージャーは担います。
エンジニアリングマネージャーのやりがい
エンジニアリングマネージャーは、メンバーの成長を支援してキャリアを育てるのも仕事です。
メンバーが成長すればプロジェクトも必ず成功します。
成功した時のメンバーの目は輝いて自信に満ちあふれています。
グングン成長するメンバーをそばで見て、彼らのプレゼンスが社内で高く評価される時こそやりがいを感じるものです。
自分のチームが理想としているチームとは、どんな困難でも自分で考え率先して取り組む姿勢を各メンバーが発揮できるチームです。
プロジェクトを通してメンバーが成長すること、そしてクオリティの高いパフォーマンスができることにやりがいを感じるといってもいいでしょう。
向いている女性の特徴
女性もIT業界では実力次第でどんどん昇進でき、責任あるポジションにつけます。
エンジニアリングマネージャーを目指すならチームを統率する強いリーダーシップが必要です。
さまざまな問題に直面しても柔軟に対応でき、逆境に強い性格の持ち主がいいでしょう。
技術に長けて、ピープルマネジメントが得意な人材こそエンジニアリングマネージャーに適格といえるでしょう。
エンジニアリングマネージャーは経営と技術の視点を持って、エンジニアの生産性が高くなるようにマネジメントします。
経営の視点を持つ女性はエンジニアリングマネージャーとして向いているでしょう。
主体性がある
エンジニアリングマネージャーは、技術者を束ねるリーダーでもあります。
リーダーとして主体性があり、メンバーが働きやすいパフォーマンスを上げられる環境を作れる人が適性があります。
的確に必要な場面で意思決定ができることがエンジニアリングマネージャーの素養です。
チーム育成に興味がある
エンジニアリングマネージャーの適性は、チームの育成をマネジメントして各メンバーの能力を引き出すことにやりがいを感じる人です。
個々人の性格や得意な分や適性を見抜いてどのポジションに向いているか見極められることが大切なのです。
その上でチーム全体を成長させて行くことに興味がある人には最適な職種といえるでしょう。
企業の経営に関わったことがある
エンジニアリングマネージャーに向いている人の特徴で企業の経営に関わった経験があればなおいいでしょう。
企業の経営目線から自社に合った技術者を採用し育成するのも重要な仕事です。
スケジュールの調整・メンバーの選定・開発に必要なツールの選定にもエンジニアとして助言します。
エンジニアリングマネージャーは経営と技術の両方の視点を持っており、その上でエンジニアの能力を最大限に発揮できる役割を果たします。
エンジニアリングマネージャーの将来性やキャリアパス
IT業界は慢性的な人材不足です。
しかし、需要の高さと年収の高さ、雇用の安定性からエンジニアを目指す人も増えています。
一方でエンジニアをまとめられて、プロジェクトを円滑に進行でき、技術と人材をマネジメントできる人は少ないのです。
総合的なマネジメントができる希少価値があるエンジニアリングマネージャーはどこの企業も欲しがる人材といえます。
それではエンジニアリングマネージャーの将来性とキャリアパスについて見て行きましょう。
将来性
エンジニアリングマネージャーの需要は今後ますます高まって行くと考えられます。
人材不足が深刻なIT業界において経営者の視点と優秀な技術者の両方を兼ね備えたエンジニアリングマネージャーの将来性は明るいといえるでしょう。
ピープルマネジメント・プロダクトマネジメント・テクノロジーマネジメント・プロジェクトマネジメントを経験していれば今後採用が増えて行くでしょう。
企業としても手放したくないのが本音なので待遇もどんどん良くなります。
キャリアパス
エンジニアリングマネージャーは技術系マネージャーとして、プロダクトに強いこだわりを持たなければなりません。
そのためキャリアパスとしては、技術系マネージャーまたはテックリードを経験することが大切になります。
ITスキルは独学でいくらでも勉強できますが、マネジメントだけは実際に現場で経験しなければ身につきません。
どれだけ現場でマネジメントを経験したかがキャリアパスとして重要なのです。
エンジニアリングマネージャーの年収
エンジニアリングマネージャーの年収は平均して700万円~900万円だといわれています。
企業の規模に応じて変動はありますが、各種のマネジメント能力を企業側は高く買っているのです。
大企業であればエンジニアリングマネージャーが率いる人員も多くなります。
年収もそれに応じて高くなるので、高収入を得るなら大企業も選択肢のひとつになります。
エンジニアリングマネージャーは未経験でも転職できる?
エンジニアリングマネージャーとして転職するならIT業界以外からはまず無理だと考えてください。
またこれまでIT業界でマネジメント経験がない人もハードルが高い職種といえます。
IT業界が未経験な人はまずエンジニア職に就いて経験を積んでください。
既にエンジニアとして働いている人は、キャリアアップ目指して経験を積んでから挑戦すればいいでしょう。
エンジニアリングマネージャーの求人では、IT業界でマネジメント経験があることが必須条件になります。
転職の悩みは転職エージェントに相談しよう
エンジニアリングマネージャーはテクノロジーの知識とマネジメントとしての経験が必要な職種です。
ただそれらを兼ね備えた人材がIT業界では不足しています。
エンジニアリングマネージャーとして転職を考えるなら、転職エージェントに相談しましょう。
企業がどのような人材を求めているのかもっと詳しく聞くことができます。
コンサルタントから必要なキャリアパスについてアドバイスがもらえます。
また未経験者でも今後のキャリアの参考に相談してみるのもいいでしょう。
転職エージェントはあなたの転職を全力でサポートします。
まとめ
エンジニアリングマネージャーは今後IT業界が発展して行く中で、強く求められる職種です。
将来性もあり、高収入も期待できます。
今はキャリアでは足りなくても、これから将来エンジニアリングマネージャーを目指して努力する価値は十分あります。
転職エージェントはこれから必要なキャリアパスについてもアドバイスできます。
諦めないでキャリアを磨いてエンジニアリングマネージャーを目指しましょう。
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転職サイトはそれぞれ特徴や強みが異なります。
そのため、転職成功には自分の目的や希望職種にあった転職サイトを見つけなければなりません。
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転職サイトの選び方
転職サイトは以下のような進め方で選ぶと最適なものを選ぶことができます。
- 「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける
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これらをより詳しく見ていきましょう。
「エージェント型」と「サイト(求人広告)型」を使い分ける
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