ビッグデータという言葉は聞いたことがあるでしょうか?
企業が保有する巨大なデータをビッグデータと言います。
そのデータを分析・解析し、変換させ、予測や有益な発見をする「データ分析の専門家」をデータサイエンティストといいます。
データサイエンティストの仕事内容を解説!
Contents
データサイエンティストという言葉、耳馴染みのない言葉かもしれません。
ビッグデータという言葉であれば、東日本大震災以降よく聞かれる言葉で聞いたことがあるはずです。
さまざまなビッグデータを扱う職業がデータサイエンティストになります。
数学者・コンピューターサイエンティスト・トレンドスポッターなどの要素を併せ持つ職業です。
女性のデータサイエンティストも増えつつあり、これから増えていくであろうと期待されています。
巨大なデータを取り扱う仕事なので年齢も特に関係はありません。
データサイエンティストはビジネスとITどちらの世界にも精通しているため、今や憧れの職業の1つになりつつあります。
メディアで紹介されることが増えるようになり、華やかな部分だけが取り上げられてしまいます。
本来のデータサイエンティストの仕事は華やかな部分だけではありません。
データサイエンティストがどのような仕事なのかを見てみましょう。
課題を把握し、戦略を考える
まず現状における課題を把握することからスタートとなります。
企業や自治体、世の中のあらゆる状況の中での問題点を洗い出し、課題を解決するために必要なデータを検討します。
そしてどのような方法でデータの収集をするべきか、想定される結果について仮説を立てて検討の開始です。
このような作業は1人で出来ることではありませんので、チームを組んでの作業となります。
データを収集し、分析する
業務システムであったり、インターネット上や交通データ、それぞれの課題に応じて分析の元となるデータを収集します。
その量は数百数千から場合によっては数万数十万の膨大なデータ(ビッグデータ)となります。
データベース言語のツールを使いデータを取得します。
そのままのデータでは扱いづらいので、フォーマットの統一などを行い使いやすいデータへと変えていきます。
データには時には不要なデータであったり重複していたり、表記ゆれなどがあったりします。
このようなデータを加工したりする作業はとても重要な作業になり、データ解析の質を高めてくれます。
解析する元となるデータを収集するだけで、相当な時間をかけて収集します。
データを元に仮説を検証し、提言する
データ加工済みの資料を元に仮設の内容と比べて、結果と共に検証をしていきます。
そして解析した結果から新たな知見を得ることもあります。
解析結果を見える化させて、ビジネス戦略や課題の解決への提案などをしていきます。
ITに詳しくないクライアントにも分かりやすく説明するこが必要になります。
データサイエンティストの役割
データサイエンティストは大量のデータを分析し、利用可能な形に変換をして誰でも理解できるようにすることが役割の1つです。
ビッグデータ自体はそのままでは扱いづらかったり理解しにくいもの。
誰でも扱いやすく理解しやすい状態にすることが必要になります。
簡単な仕事ではありませんが、ビッグデータを扱う上では大事な仕事です。
IT技術が進歩している現在においても、解析については直観やひらめきが必要であるため、AIでも上手く処理することができません。
データサイエンティストが必要と言われる理由になります。
データサイエンティストに必要な資格は?
人の力を必要とするデータサイエンティストですが、必要な資格などはあるのでしょうか?
必要な場合は資格取得には何が必要となるのか、確認してみましょう。
資格がなければなれないわけではない
データサイエンティストになるために、必ず取得しなくてはいけない資格などは特にありません。
必須とされる資格はありませんが、統計学に関する資格を取得しておくと就職や転職の際にアピールできるポイントとなります。
専門知識やツールの扱い方についての知識が必要
専門知識やツールなどの扱い方についても知識が必要となるので、「ビジネス統計スペシャリスト」を取得しておくと良いでしょう。
これは基礎の「Excel分析ベーシック」上位レベルの「Excel分析スペシャリスト」の2種類があります。
これがデータ分析における「実践」的な部分の資格となります。
それと共に必要とされるのが「Oracel Master」というデータベースの認定資格です。
これらの資格が役に立つ資格になります。
統計に関する知識や資格
そしてデータサイエンティストを目指す上で最も重要となる知識が「統計学」であり、持っていると有利になる資格です。
統計学の基礎から応用までのスキルを身につけていることを証明することができる「統計検定」。
こちらについてはできるだけ早いうちに取得をするようにしておきましょう。
初心者・未経験者は特に資格取得をすることで、就職・転職の際に強い味方となりPRポイントになります。
データサイエンティストのやりがい
様々なデータの解析や分析をして活用するのがデータサイエンティストですが、データサイエンティストのやりがいとは一体何でしょうか?
社会を動かしている実感が得られる
データを分析することで、システムの構築・改良のための素材の提供をすることができます。
新たなシステムを構築したり、従来のシステムを改良すること。
社会全体の良くするためには必要な事であり、社会を動かしている実感を得ることができます。
論理的に問題を解決することができる
データサイエンティストは分析するデータは、数学のように答えが1つであるとは限りません。
さまざまな仮説を立てて難しい問題を解決することが求められます。
解決することが難しい問題であるからこそ、自分の仮設通りに解決ができた時には大きな達成感を感じることができます。
データサイエンティストの大変なところ
データサイエンティストが大変なところはどのような部分なのでしょうか?
解決する問題が常に難しい場合が多く、作業にも膨大な時間がかかってしまうことがほとんどです。
根気がいる作業でとても大変な部分となります。
データを解析・分析することは1人で出来る仕事ではありません。
役割分担などを決めてそれぞれの作業を行いまとめてあげて、チーム一丸となってデータを作成していきます。
作業を進めるために、データサイエンティストやチーム以外の人に協力を得なければできない事もたくさんあります。
コミュニケーション能力が必要となり、関わる人々が多い分だけ苦労も多くなります。
たくさんの人々の力があってビッグデータを収集ができるので、コミュニケーションでの苦労は避けられない部分です。
データ収集までも大変ですが、特別な知識を要する内容も多く高度で幅広い知識が必要になります。
そして最新情報を常にキャッチしながら進化できるよう、スキルアップをし続けることもとても大変です。
データサイエンティストの年収
これだけ大変な仕事をするデータサイエンティスト。
年収の相場はどのくらいなのでしょうか?
平均年収
データサイエンティストの年収はだいたい600~700万円、日本人の平均年収よりも200万円ほど多いことになります。
それだけ大変な部分も多いので、一概に高給であるとは断言できませんが、金額だけで比べるのであれば魅力的な職業であるといえます。
年収を上げるには?
データサイエンティストの年収をあげるには、どのようなことをする必要があるのでしょうか?
データサイエンティストの年代別年収は頭打ちすることはなく順調に上がっています。
日本人の平均年収よりは若い時点から上になるので、そのまま働いていても年収は上がっていきます。
平均年収よりは高いのですが、海外の年収とは比べものになりません。
年収を上げたい場合は海外に目を向け、転職や独立を考えることも年収を上げることに繋がります。
年収を上げる場合には転職や独立なども必要です。
その前に自分のスキルを磨き、そのスキルで勝負していけるようにしていくことも大切です。
データサイエンティストの将来性やキャリアパス
データサイエンティストは今後も必要となっていく職業だといわれていますが、どうして必要だといわれるのでしょうか?
AIにすべては奪われない
データサイエンティストの仕事はビッグデータの解析や分析です。
解析した答えが1つは限らないため、AIでの解析だけでは答えが導き出せないことも多々あります。
ビッグデータはAIでは収集できない部分も存在し、それは人の手が必要になってきます。
AIは重要ではありますが、AIではできない部分も多くあり、AIに仕事のすべてを奪われることはないのが必要とされる理由の1つです。
需要自体は高い
ビッグデータの解析や分析をしたデータの活用、この分野の必要性を企業が感じ始めたのがごく最近のことです。
ビッグデータの期待度は未知数。
これからもっと需要が高まってくると期待されています。
需要が高まるにつれ、データ自体を分析、活用していくデータサイエンティストの存在は重要になります。
ビックデータの活用に関しては今後も増えていくといわれています。
キャリアパスは?
データサイエンティストの仕事は、学校を出たばかりの新人が1人でできるような簡単な仕事ではありません。
先輩や上司の下について色々な経験を積んでいきます。
一連の業務をこなせるようになるまでは何年もの年月がかかることもあります。
一人前になっても、常に新しい情報や知識を身につけていく必要です。
そのために学ぶことはたくさんあり、常に勉強する姿勢が求められます。
データサイエンティスト自体がまだまだ新しい職業なので、キャリアプランも未知数です。
日本ではデータサイエンティストが不足しているので、人材不足解消のための人災育成を盛んに行っている最中です。
日本政府もAI人材育成を今後の課題としており、データサイエンティストの育成もその1つとなっております。
資料:総務省・文部科学省・厚生労働省・経済産業省 / AI人材育成について
データサイエンティストを育てていく「教師」や「インストラクター」などの道も今後は開けてくるでしょう。
データサイエンティストは未経験でも目指せる?
データサイエンティストには資格などはありませんので、未経験でも目指すことは可能ではあります。
しかし、実際には統計学や数字に関する要素を身につけたり、データサイエンス業務の基礎を学ぶことが必要です。
IT業界経験者であれば可能性も高いですが、未経験の場合は難易度が高くなります。
かなりの努力を必要としますが、プログラミングや統計学、数学の部分を習得すれば転職も可能になるでしょう。
まずは必要な知識を勉強してから、転職活動を行うことがデータサイエンティストへの近道となります。
転職の悩みは転職エージェントに相談しよう
データサイエンティストへの転職は難しいと思われたかもしれませんが、必要なスキルを身につければ転職も可能な職業です。
これからの分野であるため転職に不安を感じるかもしれません。
不安を感じる時はぜひ「転職エージェント」に相談をしてみてください。
転職エージェントは転職に関することのプロであり、あなたの不安を一緒になって解決していきます。
履歴書作成や模擬面接、あなたに合った企業の紹介なども転職エージェントが行います。
転職に不安を感じたら、ぜひ転職アドバイザーにご相談ください。
まとめ
データサイエンティストについて、仕事内容や求められるスキル、年収やキャリアスパについてご説明しました。
IT、統計学、数学など複数の専門知識を必要とする職業であり、目指すには多くの努力が必要になります。
将来性については期待できる分野ですので、興味のある方は勉強から始めることをおすすめします。