プラントエンジニアへの転職を目指す女性が増えています。工業設備に特化したプラントエンジニアはとてもやりがいがある仕事です。
比較的高給であり、自ら設計した設備が完成したときの達成感・満足度は何物にも代え難いといえるでしょう。
しかしプラントエンジニアへの転職は簡単ではありません。転職を成功させるには採用担当者にアピールする志望動機を書くことが第1歩です。
この記事ではプラントエンジニアを目指す人に向け、採用担当者にアピールできる志望動機の書き方を例文を交えながら紹介します。
プラントエンジニアの志望動機の書き方を解説
Contents
プラントエンジニアへの転職を成功に導くには、採用担当者の興味を引く効果的な志望動機が不可欠です。
そのためには業界研究・企業研究・自己分析をそれぞれ丁寧に行うことが大切だといえるでしょう。
ポイントは自分が志望する企業の求める人材像にマッチしていることを具体的な事例をあげて示すことです。
反対に自己満足に終始するもの・マニュアルどおりの志望動機では高評価は得られません。
プラントエンジニアの仕事内容をチェック
プラントエンジニアの「プラント」は「工場」を意味します。すなわちプラントエンジニアとは工業設備に特化したエンジニアです。
工場の設計・管理は大規模で複雑であるため電気系・土木系・化学系などいくつかのパートに分けて専門性の高い仕事をしています。
必要とされる資格には「機械設計技術者試験」「CAD利用技術者試験」などがありますが、資格よりもスキルが重視されるのが特徴です。
また他分野のエンジニアを統括できるリーダーシップ・コミュニケーション力も問われる仕事だといえます。
プラントエンジニアの評価される志望動機のコツ
評価されるプラントエンジニアの志望動機を書くには業界研究・企業研究・自己分析が不可欠ですが、それだけでは十分ではありません。
採用担当者は数多くの志望動機をチェックしています。小手先で書いてしまうとアピールどころかマイナス評価につながります。
採用担当者にアピールするには業界への理解や担いたい業務を明確にすることが大切です。
さらに仕事に対する熱意・意欲を示すためにも将来ビジョンを盛り込むことがコツだといえるでしょう。
業界への理解をアピール
採用担当者はプラントエンジニアとして活躍できることは当然として、自社への入社を熱望している人材を探しています。
つまりプラントエンジニアリング業界の動向や現状を正確に把握し、それに対する自分の意見を盛り込むことが必須です。
さらに「その会社でなければならない理由」も志望動機には必ず盛り込みましょう。
志望する会社の情報を得るには次の媒体などから会社の強みや特徴を集めておくことが大切です。
- ホームページ
- 四季報
- ディスクロージャー誌
- 業界誌
採用担当者に「業界を理解している」「自社のことを研究している」と唸らせることができれば、必然的に評価アップにつながります。
担いたい業務を明確にする
プラントエンジニアの特徴は、電気・土木・化学・機械などの専門分野に細分化されている点です。
したがって採用担当者にアピールする志望動機に仕上げるには、担いたい業務を明確に示すことが不可欠になります。
とりわけ「なぜその業務を担いたいのか」は、採用担当者も非常に注目しているポイントです。
単に担いたい業務を書くのではなく、エピソードや具体例を示しながら、読み手が納得する志望動機となるよう工夫しましょう。
将来のビジョンを伝える
志望動機には将来ビジョンを盛り込むことが鉄則です。目指すべき目標がある人は日頃の仕事ぶりからも熱意・意欲が感じられます。
採用担当者は熱意・意欲をもった向上心溢れる人材を確保することが目的ですから、将来ビジョンが明確な人材は大歓迎です。
エンジニアとして成功したいなら、リードエンジニアからチーフエンジニアへとステップアップするキャリアパスが理想だといえます。
管理職を目指すならサブマネージャーからチーフマネージャー、さらには部門長といったキャリアパスを目指すと良いでしょう。
プラントエンジニアの志望動機の例文
プラントエンジニアへの転職を成功に導く志望動機を書くには、様々なパターンの例文を参考にすると良いでしょう。
志望動機に盛り込むべき内容を理解していても、いざ書くとなると筆が止まる人も少なくありません。
ここではいくつかのパターンに分けて、プラントエンジニアの志望動機の例文を紹介します。
前職の経験・将来ビジョンを盛り込む例文
「私は機械系エンジニアとして、貴社の〇〇プロジェクトに参加させていただきたく応募いたしました。
前職では電気系エンジニアとして様々なプロジェクトに参加して参りました。これまでの経験を活かし御社に貢献したいと考えています。
また将来的にはプロジェクトリーダーとして、様々な分野のエンジニアを統括しプロジェクトを成功に導くのが私のビジョンです。」
異なる分野のエンジニアから転職を目指す場合、そのメリットを盛り込むことで好印象を与えることができます。
また将来ビジョンを明確に記入し熱意・やる気をアピールすると高評価につながるでしょう。
業界の動向を盛り込む例文
「前職では国内工場を中心に電気設備の設計を担当していましたが、これからは海外でのプロジェクトが主流だと考えています。
御社は海外に多くの拠点があり、様々なプロジェクトを成功させていることから注目していました。
特に環境に配意した「〇〇設備」にはとても感銘を受け、私もこのようなプロジェクトに携わりたいと思い応募を決意しました。」
例文ではプラントエンジニア業界の動向に触れることで、業界分析の成果をアピールしています。
さらに志望する企業の強みを具体的に示すことで、志望理由に納得性を持たせているといえるでしょう。
女性らしさ・熱意をアピールする例文
「私は大学で電気工学を学んでいましたが、女性にプラントエンジニアは無理だと諦めていました。
御社では積極的に女性を採用していると知り、もう一度プラントエンジニアにチャレンジしたいと思い応募いたしました。
前職の家電メーカーでは開発エンジニアとして、主に大型家電製品の商品開発に携わっていました。
女性ならではの計画性と創造性には自信があります。前職での経験を活かし電気系エンジニアとして尽力したいと思っております。」
女性を積極的に登用している企業の場合、女性のどんな特徴・強みを求めているのかをリサーチしましょう。
例文では計画性・創造性を女性ならではの特徴としてアピールするとともに、前職でのエンジニア経験を強みとして伝えています。
プラントエンジニアの志望動機のNG例
プラントエンジニアの志望動機の書き方をマスターするには、良い例文だけでなくNG例文もチェックすると良いでしょう。
NG例文を改めてチェックしてみると、思わぬ表現がNGであることも少なくありません。
ここでは、プラントエンジニアの志望動機におけるNG例文をいくつか紹介します。
学びたい・成長したいを用いたNG例文
「御社はプラントエンジニアリング業界の中でも、屈指の実力を誇るエンジニア集団だと思っています。
前職では電気系設備の会社でエンジニアとして働いていましたが、スキル不足を痛感していました。
ぜひ、御社に入社させていただき、エンジニアとして成長できるよう学びたいと考えています。」
学びたい・成長したいなどの言葉は謙虚な姿勢を表していると思い込みがちですが、志望動機では典型的なNGワードです。
特に転職者には即戦力が求められており、学びたいなどと書けば「職場は学校ではない」とマイナス評価を受けるでしょう。
社会貢献を用いたNG例文
「私はプラントエンジニアの仕事を通じて、社会貢献に取り組みたいと考えています。工場設備はモノ作りの基本です。
私は学生時代からモノ作りに興味があり工学部に進みました。同時に大学ではボランティア活動に励み社会貢献の大切さを学びました。
ボランティア活動の経験から、モノ作りこそ社会貢献に役立つものと確信しています。ぜひ、御社にて活躍したいと考えています。」
社会貢献を掲げる企業はたくさんありますが、あくまでも企業の目的は実績の向上であり会社に貢献できる人材の確保です。
社会貢献をメインに据えた志望動機だと的外れになります。またNG例文では、なぜこの企業を選んだかも明確ではありません。
ワークライフバランス・処遇を用いたNG例文
「御社はワークライフバランスが実現できる会社だと伺い、私は応募することを決めました。
前職では育児休暇もなく、残業も多いことから心身ともに疲れてしまい退職を決意しました。
プラントエンジニアとしてのスキルには自信があります。適度な休暇が取得できれば実力を発揮できると自負しています。」
志望動機に処遇をあげるのは極めてリスキーです。志望動機にはその会社の本業に関する強みや特徴を盛り込みましょう。
また志望動機に前職を退職した理由を記入することはNGです。特に前職の批判とも取れる内容は絶対に避けましょう。
転職前に確認したいプラントエンジニアの特徴は?
転職に失敗する最大の要因は、転職前に抱いていたイメージと実際の職場実態が大きく乖離することにあります。
したがって転職前には確実に職場実態を把握し、自分の描いている職場のイメージと乖離がないかを確認しておくことが得策です。
ここでは転職前に確認しておきたい、プラントエンジニアの特徴について考えてみましょう。
高収入を目指せる
プラントエンジニアはエンジニアの中でも高収入が目指せます。プラントエンジニアの平均年収は約740万円です。
大手であれば800万円~1,000万円の年収も狙えます。エンジニア全般の平均年収が550万円程度ですから、いかに高収入かがわかります。
極めて専門性の高い職種であること、大きなプロジェクトに携わる機会が多いことが高収入となる理由です。
ただしピークになると残業や休日出勤も多くなり、激務となることは十分に理解しておきましょう。
海外出張の機会も多い
プラントエンジニア業界は国内での需要が頭打ちであることから、海外に活動拠点を見出そうとしています。
そのため海外出張の機会が増えており、語学力が求められているのが現状です。
本格的に海外でプラントエンジニアの仕事をするとなると、日常会話だけでなく専門用語も外国語で話さなければなりません。
入社する企業によって事情は異なるものの、今後は語学力も必要となることを心得ておきましょう。
プラントエンジニアの職務経歴書作成のポイント
プラントエンジニアの職務経歴書には、これまで経験してきたプロジェクトを可能な限り記載するのがポイントです。
相手に誰が見ても工事内容がイメージできるよう、プロジェクトの名称・工事内容・規模感を丁寧に記載します。
特にプロジェクトにおける自分の役割は採用の可否に大きく関わる部分です。志望動機と同様にしっかりとアピールしましょう。
プラントエンジニアの志望動機で悩んだ時は
業界分析・企業分析・自己分析をしっかりと行っても、上手く志望動機をまとめられない場合もあります。
この場合、闇雲に何かを絞り出そうとしても焦りだけが先行してしまい良いアイデアは生まれません。
プラントエンジニアの志望動機で悩んだ時には「志望するきっかけ」「仕事を通して実現したいこと」を改めて考えてみましょう。
志望するきっかけを思い出す
志望動機が書けなくなるのは、大半は「考えすぎ」が原因です。あれこれと詰め込もうとすると、文章はまとまりません。
このような場合はシンプルに、プラントエンジニアを志望するきっかけを思い出してみましょう。
「なぜプラントエンジニアなのか」「なぜこの企業なのか」を整理すると、意外に簡単な理由であったことが明らかになります。
過度に評価される志望動機を書こうとせず、志望するきっかけ・理由をわかりやすい言葉で書いてみましょう。
仕事を通して実現したいことを考える
プラントエンジニアは「モノづくり」に携わる職種です。志望する人の誰もが「モノづくり」に思い入れがあります。
自分が設計・開発したものが「形」になることは、エンジニアに共通する喜びありプラントエンジニアも同じです。
シンプルにプラントエンジニアに転職して何が作りたいのか、もしくは何を実現したいのかを明らかにしてみましょう。
このとき「実現したいこと」だけを明らかにするのではなく、理由も明らかにすることで志望動機が書きやすくなります。
転職の悩みは転職エージェントに相談しよう
プラントエンジニアへの転職を叶えるには志望動機が重要ですが、いざ書き始めると悩んでしまうことも少なくありません。
また志望企業が本当に自分に合っているのか、不安を感じることも少なくありません。そこで相談したいのが転職エージェントです。
転職エージェントは転職のプロとして、数多くのプラントエンジニアへの転職をサポートしてきた実績があります。
志望動機の書き方に対するアドバイスはもちろん、転職にかかる様々な悩みを解消してくれるでしょう。
まとめ
工場設備の設計・開発などを担うプラントエンジニアへ転職するには、採用担当者から高評価を得られる志望動機が不可欠です。
高評価を得る志望動機とするには、業界の動向や志望企業の強みに加え自己分析を丁寧に行いましょう。
プラントエンジニアリング業界でいえば、国内需要が頭打ちであるため海外でのプロジェクトに傾注しています。
したがってプラントエンジニアには高いスキルの加えて、語学力などをアピールする志望動機とすると良いでしょう。
また「なぜその会社なのか」について、エピソードなどを交え、わかりやすく自分の言葉で盛り込むことが鉄則です。
志望動機が書けないもしくは内容に不安がある場合は転職エージェントに相談しましょう。転職エージェントは転職のプロです。
数多くの志望動機を見てきています。きっと不安が払拭されるプラントエンジニアの志望動機の書き方をアドバイスしてくれるでしょう。